陶芸アーティストの坂爪康太郎さんによる、バーチャルろくろで制作したうつわ“mediumシリーズ”の展示販売会を開催しました(2021/3/19~28)。
坂爪さんは、東京の大井町駅にほど近い場所でP&A pottery class(ピーアンドエー ポッタリー クラス)という陶芸教室を運営されています。
P&A pottery class ▶︎ https://www.panda-sensei.com/
制作に使っているバーチャルろくろの“Roquro”は、誰でも簡単に自分の手で器の3Dモデルが作れるろくろシステムです。手の動きをセンサーで読み取り、直感的な操作でパソコンの画面上で3Dモデルをデザインすることができます。デザインしたものは、プラスチックや石膏などの素材で好きな大きさに3Dプリンターで原型を出力できます。mediumシリーズはこの3Dモデルを元に器を制作しています。
バーチャルろくろ“Roquro” ▶︎ https://roqu.ro/
mediumシリーズは、近未来的であるような、これまでに見たことのない意外性ある形状が斬新です。角面が多いにも関わらず意外と手に収まり良く、温かみも感じます。
器の原型は3Dモデルで作るものの、ナイフで一つ一つ削って形を整えていきます。坂爪さんはもともと彫刻家なのですが、その経験値が一つの要素として他の陶芸作品には見られない魅力に表れているのかもしれません。
作品には、無重力をテーマにうつわの表面を接写した大判写真もありました。土星とか惑星の表面のようにも目に映ります。展示会タイトルの”GARGANTUA(ガルガンチェア)” は、映画『インターステラー』に登場する架空のブラックホールのことだそうです。
写真を見ているだけでは器とは解らず、そして肉眼では見えない器の微細な世界が不思議で面白いです。
接写の器がこちら⬇︎です。
この写真作品には、10代の頃からSFアニメや小説が好きである坂爪さんの「もしも無重力でろくろが挽けたら」という自由で壮大な妄想が背景にあるそうです。器で宇宙を表すという試みが面白いですね!
もう一つの大判接写作品です⬇︎。これらによって空間全体にアーティストさんの世界観が及んでいることを感じます。
バーチャルろくろの実演や体験もありました。
こちら⬇︎が3Dモデル、バーチャルろくろのデザイン画を3Dプリンターで出力した器の原型です。
今回の展示限定カラーも用意いただき、展示会後も隣にあるセレクトショップI see allにて一部取り扱いがあります。
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