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hatsutoki pop up 2021/6/25~27 回想録

播州の織物の歴史を紡ぐhatsutokiに展示販売をしていただきました。

播州は先染めの織物の産地で200年以上の歴史があります。先染め、つまり生地を織ってから染めるのではなく、先に染めた糸を使って織る製法です。

播州の地域では糸の染めや織りなど、生地が織り上がるまでを分業で行います。hatsutokiは各々の工場や職人の特色を捉え連携しプロダクトデザインをするブランドですが、産地を見回しよく土地性を知るからこそ品質の高い織物を生み出すのでしょう。

一つ一つの製品には、各々の職人さんの息遣いや思いを感じるようです。大量生産では敬遠されがちな繊細な天然素材を丁寧に扱い、その瑞々しさを生かして大切に作られたことが肌から伝わります。

 

“hatsutokiは特別に細い糸を使い
繊細な色合い、大胆な柄使い、そして風合いに
こだわった生地で服づくりをしています

「これが本当にコットン?」
とろけるような肌ざわりを一度味わってみてください
(hatsutoki HPより)”

 

では、商品の一部をご覧ください。

こちら↓のストールは、端にでた糸を見れば使用している系の色を確認することができます。絵の具を混ぜるのとは違い、4色を織りなした時に出る色の世界や生地の風合いに感動します。

どの色の糸を重ねるかで生地のパターンが無限大にあり、やってみるまでわからない複雑かつ繊細な色の表情を知ることにおもしろみを感じます。

今回の展示会の目玉商品は、hatsutoki企画の日傘といっても良いでしょう。ぜひ生地をよくよく見ていただきたいです。

柄の部分はいくつか種類があり、お好きなタイプのものをお選びいただけます。

画像ではなかなか伝えられないのですが、陰影や光沢の生まれる織模様がとても美しいです!同じものは他とありません!!!

hatsutokiの製作する衣服は、業界の一般常識に捉われずに、例えば、自然が作り出した天然素材の「多かれ少なかれある生産上のブレ」をポジティブなものと再定義し、デザインに組み込みます。例えば綿カスのように通常は混ざっていると不良な生地として扱われるものを素材の個性として捉えます。そうすることで、ロスしていたものを価値あるものとして扱うことができます。

 

こちら↓の生地は、特殊な装置で生地に陰影を作り出しています。世界でも珍しい技法で、この発明は祖父の代から3代続く小さな工場で引き継がれているそうです。それをhatsutokiとの協業で「影織り」と名付け、商品を展開されています。

「風が吹き抜けた湖面、月明かりに照らされた山の様な、不思議な色の奥行きと連続したパターンが無地の生地の上に影のように浮かび上がる」とhatsutokiは説明します。

独特で不思議な魅力があり、本当に惚れ惚れします。

商品には丁寧にものづくりの背景を伝えるタグが付けられています。

 

播州の織物工場には、フランスの誰もが知るビッグメゾンのデザイナーも訪れることがあるそうですが、播州の織物には、独創的で高い技術と経験が織りなす、他のどこででも見たことのない深い魅力があります。

hatsutokiは、産地の技術の本質を新鮮な目線で捉えなおし、独自のエッセンスを加え、産地に新たな価値を生み出し発信していこうとされています。

 

商品の背景を一人一人に丁寧に伝えるため、またブランドの世界観を表現し体感してもらうためにも、これまでの多く人が訪れ表現形式にも限界のある百貨店でのpop up販売から、今回のようなレンタルスペースを活用する展示会形式に切り替えたそうです。デザイナー自らが接客をされています。

ぜひ一つ一つ実際に商品を手に取り見ていただきたいです。きっとhatsuokiの魅力に感動することと思います。

 

他、アクセサリーなどのセレクトもあります。

部屋の設えもかなり素敵です!造園屋にわざわざオーダーしていらっしゃいます。

 

hatsutokiのホームページでも播州の土地性や連携している工場の作業風景など丁寧に紹介されています。ぜひ覗いてみてください。

hatsuoki HP

https://shop.hatsutoki.com/

以上、hatsutoki pop upの回想録でした。

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