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Small pleasure 回想録 2021/7/9~15

東京のアクセサリーブランドmoilとETSUSHIによる合同展“Small pleasure”を開催しました。東京から来た個人ブランドであるにも関わらず、既にInstagramで知名度を上げており、たくさんのファンの方がお見えになっていました。

 

moilのデザイナー石上理彩子さんは、Instagramを拝見していれば誰の目にも分かるように大の洋服好きで、古いヨーロッパのドレスのディテールをモチーフにデザインしたものをよく愛用されています(どうでもいい話ですが、ちょうど筆者の趣向と合致しておりよく勉強させていただいています)。

「センスがいい!」、それもそのはず、もともとは洋服の道を志しフランスでオートクチュールを勉強していたそうです!でもその時に出会ったアンティークのジュエリーや家具にも心を奪われたのがきっかけで、「自分も将来アンティークとして残るような、長く愛されるジュエリーを創りたい」という思いが芽生え、ジュエリー製作に転向したそうです。

すずらんの花をイメージしたデザインがとても特徴的です。それ以外にも全体的に優しくふっくら丸くしたデザインが多く、シルバーであるにも関わらずとても柔らかで優しい印象が残ります。ふっくら仕上げるためにシルバーの磨き方を工夫しているそうで丁寧な手仕事の痕跡を感じます。

天然石の形や大きさを不揃いのまま生かしているせいか、ジュエリーがより一層一輪の花であるかのようにイキイキとした生のエネルギー、自然美、それからデザイナーさんの自然への敬愛を感じます。「これがmoilのジュエリーの愛らしさなんだなぁ」と思えます。

ゆくゆくはやっぱり、洋服も合わせて作って提案していきたいそうです。

■ moil
https://moil-order.com/
https://www.instagram.com/moillisakoishigami/

 

 

ETSUSHIは、デザイナー黒川悦史さんの名前がブランド名になっています。

黒川さんは東京芸術大学院でデザインを専攻されていました。

デザインは、「シンプルでカッコいい!」と言ってしまえば表現はよくありがちですが、シンプルを突き詰めてもどのデザイナーさんもその方の固有の形で仕上がることがいつもおもしろいな〜と感心します。ETSUSHIも黒川さん独自のラインの、その繊細なカーブを目で辿るのが楽しいです。デザインはできるだけ削ぎ落とすことに時間をかけるそうです。

シルバーにレザーを合わせたジュエリーを、筆者は初めて見ました。肌に馴染みつけやすい。派手ではないのに素材の奇抜な組み合わせが、小ぶりなリングであっても静かに主張してくるからたまらない。

皮は、小物や洋服を作った時に余る端材を活用しているそうです。ヌメ皮は、傷を避けて洋服や鞄を作るとなると、全体の40%程は廃棄繊維となってしまうのだそう。それを有効活用し、ジェエリーの他にも皮の小物製品も製作されています。

「シルバーと皮のそれぞれの経年劣化を楽しんでください」、ということでした!

■ ETSUSHI
https://www.etsushi.com/
https://www.instagram.com/etsushi.design/

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