ドイツ在住の現代美術家・木本大貴(Daiki Kimoto)のライブペインティングイベントを、丼池繊維会館1階のセレクトショップINSIDE MY GLASS DOORSにて開催しました。
彼の展開する『Time Line』や『Like a river』などのパフォーマンスは、ブラシ(筆)を介して「時間」や「他者との関わり」を形にする参加型のアート作品です。
パフォーマンスのプロセスはとてもユニークです。まず、街の窓ガラスなどの透明なキャンバスに、通りすがりの観客や参加者が思い思いの色で自由につけた絵の具から始まります。作家である木本氏自身は自ら色を選ばず、他者が置いた偶然の色彩をブラシでそっと引き伸ばし、隣り合う色を混ぜ合わせながら、切れ目のない1本の連続した線としてひたすら紡ぎ出していきます。今回はINSIDE MY GLASS DOORS内の壁と入り口のガラス戸を使ったパフォーマンスでした。
動画の再生バーを思わせるように、数時間かけて超スローペースで描き進められる一本の線は、本来目に見えない「時間の経過」を視覚的な蓄積として目の前に現出させます。誰がどんな色を置くかという予測不可能な偶然性を、ブラシを通して美しく滑らかなグラデーションへと変えていくプロセスは、私たちが社会の中で他者と交わり、互いに影響を与え合いながら生きている姿そのものを象徴しているかのようです。
ただ絵を描くという枠組みを超え、その場に居合わせた人々の行動や刻一刻と過ぎ去る「今この瞬間」を一枚のガラスの上に刻み込んでいく、深く魅惑的なパフォーマンスとなっています。
木本大貴(Daiki Kimoto)
Instagram https://www.instagram.com/daikikimoto/
HP https://www.daikikimoto.com/















